抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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大久保孝昭広島大学大学院教授による標記講演の概要を紹介した。その中で取り上げられている研究は,ICタグをコンクリートの中に投入してトレーサビリティを確保するというもので,いろいろな情報を加えて構築システムの高度化が図られた。コンクリートの製造過程でICタグを投入し,そのコンクリートを現場に搬入・施工・検査して,維持管理するのにICタグが使われることを想定している。まず,製造過程では,工場名・製品番号・セメントの種類,配合計画などを記録する。現場では,受入検査の結果(エアーやスランプ,温度など)を記録し,受入のミス防止に役立てる。施工段階では,養生の期間や方法などを記録する。維持管理の段階では,不具合の原因や補修の履歴などを記録させる。ICタグをコンクリートに埋め込むことのメリットとしては,建物の消費者にとっては,情報の改ざん防止,保証書のような役割を果たすことが考えられる。他方コンクリート製造者にとっては,より良い材料の供給の証明によって消費者の満足度や会社のブランドイメージが向上すること,出荷管理・品質管理・検査等に利用できることなどが挙げられる。当講演では上記の他に,ICタグの性能試験の概要,埋設したICタグの性能確認,普及に向けての課題についても触れられている。