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J-GLOBAL ID：201002254486160165   整理番号：10A0702817

乳がんに対する予防的ワクチン接種のための自己免疫的戦略の一例

An autoimmune-mediated strategy for prophylactic breast cancer vaccination

著者 (8件)： JAINI Ritika (Cleveland Clinic, Ohio, USA) ,  KESARAJU Pavani (Cleveland Clinic, Ohio, USA) ,  JOHNSON Justin M (Cleveland Clinic, Ohio, USA) ,  ALTUNTAS Cengiz Z (Cleveland Clinic, Ohio, USA) ,  JANE-WIT Daniel (Cleveland Clinic, Ohio, USA) ,  TUOHY Vincent K (Cleveland Clinic, Ohio, USA) ,  KESARAJU Pavani (Cleveland State Univ., Ohio, USA) ,  TUOHY Vincent K (Cleveland State Univ., Ohio, USA)
資料名： Nature Medicine  (Nature Medicine)
巻： 16  号： 7  ページ： 799-803  発行年： 2010年07月 
JST資料番号： W0636A  ISSN： 1078-8956  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： ワクチン接種は,病気の予防に使われた場合に最も効果を発揮するが,がんワクチン開発の大部分は,定着して増殖中の腫瘍に対する治療を目的とするものに集中している。がんを予防するワクチンの開発が困難なのは,腫瘍抗原が変化した自己タンパク質であり,ワクチンを予防に用いた場合にはおそらく深刻な自己免疫性の合併症が引き起こされると考えられるからである。本論文では,複数のマウス乳がんモデルを用いて,予防的ながんワクチン接種の戦略候補の1つを明らかにする。我々は,α-ラクトアルブミンをワクチンの標的自己抗原として選んだ。それは,α-ラクトアルブミンが乳房特異的分化タンパク質であり,ヒトの乳がんの大部分で,また乳腺上皮細胞では泌乳期間にのみ多量に発現しているからである。α-ラクトアルブミンに対する免疫反応性が,乳がんの遺伝子改変マウスモデルでの自発性腫瘍の増殖,およびBALB/cマウスでの可移植性4T1乳がんに対して,かなりの防御と治療効果を示すことがわかった。α-ラクトアルブミンは泌乳期という条件下においてのみ発現するので,ワクチンによる制御が成立しても,非泌乳期の正常な乳房組織では検出されるような炎症は起こらない。したがって,α-ラクトアルブミンに対するワクチンの接種は,泌乳が回避しやすく,かつ乳がん発症のリスクが高い,出産後で閉経前の時期の女性を乳がんの発症から守るための安全かつ効果的な方法だと考えられる。Copyright Nature Publishing Group 2010

シソーラス用語： *乳房腫瘍 ,  *予防接種 ,  自己免疫 ,  *腫瘍ワクチン ,  *製品開発 ,  腫瘍抗原 ,  自己抗原 ,  自己免疫病 ,  *ラクトアルブミン ,  系統発生 ,  分化抗原 ,  免疫反応 ,  トランスジェニックマウス ,  細胞増殖 ,  腫瘍過程 ,  *効果 ,  *生体防御 ,  更年期 ,  *病態生理
準シソーラス用語： *α-ラクトアルブミン ,  *ワクチン開発 ,  遺伝的種分化 ,  *治療効果 ,  腫瘍増殖 ,  閉経前

分類 (3件)： 腫ようの実験的治療  (GE02040Y) ,  女性生殖器と胎児の腫よう  (GS04000K) ,  免疫療法薬・血液製剤の基礎研究  (GW22010D)

タイトルに関連する用語 (5件)： 乳がん ,  予防 ,  ワクチン接種 ,  自己免疫 ,  戦略