抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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自転車のヘルメット着用の恩恵効果は,主に医学的あるいは病院から収集された調査に基づいて報告されている。本研究は,多くの運輸専門家に知られている米国の一般推計システム(GES)データベースが,ヘルメット着用が自転車運転者の傷害度を減少するのに恩恵があるかを調べるうえで,妥当であるかどうか調べることを目的とし,GESデータベースを使用した,狭い焦点を合わせた調査により,まちがった結論を導く潜在可能性があることを見出した。研究は,自転車ヘルメットの着用に焦点を合わせているが,その潜在的リスクに関する判明事項は,GESを用いたいかなる種類の交通安全解析に対しても当てはまる可能性がある。本質的な傷害度の順位を反映した部分的比例オッズモデルが主に使用された。2003年から2008年に,米国で発生した約16,000件の自転車を巻き込んだ交通事故記録が,GESデータベースから抽出された。2003~2008年のGESデータベースを用いて,2007年には,ヘルメット着用の恩恵効果が見出されず,2004年にはマイナス効果が見られ,2003,2005,2006,2008年には無効化であり,これは過去の医学的または病院調査データからの知見に反するものである。これらの混合した結果の原因は,GESデータの表示に自転車を巻き込んだ交通衝突のないことにあると推定され,そのことは衝突時の平均ヘルメット着用率が2004年の12%から2008年の38%に変化しているという知見から支持されるかもしれない。このことは,GESデータは,ヘルメット着用効果のような狭い焦点を合わせた問題に対しては,信頼できる情報源でない可能性を示唆している。基礎的統計値(たとえば平均値)の関心をもつ変量(たとえばヘルメット着用)の,多年にわたるかなりの変動は,GESデータの表示が不足している可能性を示すかもしれない。この場合には,解析結果の解釈と一般化において,注意を払う必要がある。Copyright 2010 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.