抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
LSIに集積されるトランジスタ数が飛躍的に増大し,そのスイッチング動作に起因する高周波電流が増大してきている結果,EMIが大きな問題となっている。現在,このEMI問題を引き起す電源系高周波電流を機器設計段階でシミュレーションするため,LSIの電源・グラウンド電流の振る舞いを表すEMCマクロモデルの開発・規格化が行われている。これに対し,著者らは,EMCマクロモデルの一つとして,LSI内部を線形等価回路と等価内部電流源で表す電源系デバイスモデルを開発しており,これをLECSS(Linear Equivalent Circuit and Current Source)モデルと呼んでいる。LECCSモデルは線形素子のみで構成されるため,SPICEモデルなどの非線形素子を含むモデルに比べ,電源系高周波電流を高速に解析することが可能という特徴を持つ。本論文では,このモデルを用いて,3種類の電源端子を備えているがグラウンド端子が共通となっているマイクロコントローラ(H8/3694F)を対象として,Symbolic Analysisと最小二乗パラメータ最適化を用いたモデル構築手法を適用して等価回路モデルを構築した。その結果,等価回路により駆動点インピーダンス.伝達インピーダンスともに500MHz程度まで再現できることを確認した。また,等価内部電流源を見積もることにより,アナログ部の内部電源を改善することができた。さらに,同じ構成の他のマイクロコントローラに適用してモデル化が可能なことを示し,本手法の汎用性の高さを確かめた。