抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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消防士問題は火災の延焼,伝染病,そしてコンピューターウイルスの拡散等をモデル化した問題である。本論文では根付き木上の消防士問題を扱う。消防士問題は最大次数が3の根付き木上に限定してもNP困難であることが知られている。本論文では,既存の近似アルゴリズムの近似率を改善する手法を2つ提案する。まず最初に,陰的列挙を用いた手法を提案する。この手法を既存の(1-1/e)-近似アルゴリズムに適用すると,(1-(k-1)/((K-1)e+1))-近似アルゴリズムが得られる。ただし,kは根の子供の数を表している。例えば3分木の場合は,k=3であるので近似率は(1-(k-1)/((K-1)e+1)))≧0.6892となり,既存の近似率1-1/e≒0.6321より良い値となっている。2つめの手法は,3分木に限定した改善手法であり,帰納的な考え方を用いている。この手法を既存の(1-1/e)-近似に用いると,0.6976-近似アルゴリズムが得られる。これら2つの手法を併用すると,3分木における消防士問題に対する0.7144-近似アルゴリズムを構築することができる。(著者抄録)