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J-GLOBAL ID:201002256226717770   整理番号:10A0092752

長期増強現象はアストログリアからのD-セリン放出に依存する

Long-term potentiation depends on release of d-serine from astrocytes
著者 (6件):
資料名:
巻: 463  号: 7278  ページ: 232-236  発行年: 2010年01月14日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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シナプス伝達の長期増強現象(LTP)は,記憶の機構を研究するための実験モデルである。典型的なLTPはN-メチル-D-アスパラギン酸受容体(NMDAR)に依存し,アストログリアがその活性化を,NMDARの共作動物質となるD-セリンのCa2+依存的放出を介して調節しうることは,既に知られている。グリアからのD-セリンの放出は,培養下のLTP成立を可能にし,視索上核でのLTPとグリアによるシナプス被覆度との相関を説明する。しかし,アストログリア内でのCa2+濃度上昇は,同時にほかのシグナル伝達物質,例えばグルタミン酸をはじめとして,ATP,腫瘍壊死因子αなどの放出も促すことがあるが,一方,ニューロン自身はD-セリンの合成と放出を行える。さらに,アストログリアに外部からCa2+緩衝剤を負荷しても,海馬CA1領域でのLTPは抑えられないため,培養下での実験やアストログリアに強い外因性刺激を与えることの生理学的意義については疑義が呈されていた。つまり,グリアがLTP誘導に関与するか否かは,まだ結論が出ていない。本論文では,個々のCA1アストログリアの細胞内Ca2+を固定すると,NMDARの共作動部位の結合減少によって,その近傍の興奮性シナプスでのLTP誘導が抑えられることを示す。このLTP阻害は,外部からのD-セリンやグリシンの投与で回復するが,個々のアストログリアでのD-セリンの枯渇やエキソサイトーシスの阻害は,その局所でのLTPを阻害する。これらより,アストログリアからのCa2+に依存するD-セリン放出が,近傍の数千の興奮性シナプスのNMDAR依存的な可塑性を調節していることが実証された。Copyright Nature Publishing Group 2010
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