抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本の近年の電力系統構成・運用の変化実態を受け,交流遮断器規格JEC-2300が大幅改訂されている。この報告書では,改訂の箇所と内容について,IEC規格との対比も交えてできるだけわかりやすく解説した。また,JEC-2300の改訂に先立ち,当委員会で実施した遮断器に課せられる遮断責務の調査結果についても図表を多用して解説した。電力系統の基本特性である,遮断係数,短絡電流の直流分減衰時定数,リレー動作時間について,国内系統としては初めての体系的な調査を実施した。端子短絡故障の過渡回復電圧波形は,1985年以来の体系的調査である。変圧器通過故障は,TRV周波数領域のサージキャパシタンスを用いて初めて体系的調査を行い,日本の変圧器通過故障遮断責務としてまとめた。その他,ケーブル系統の充電電流,直列リアクトルの設置状況,分路リアクトル容量の実態調査,脱調遮断責務の規格制定の背景,分散電源の遮断責務への影響,VCB適用時の留意事項,発電機用遮断器の仕様,UHV系統への国内外の取り組みなど,多くの調査結果を解説した。これらの調査結果は,交流遮断器規格JEC-2300の改訂作業に活用された。本調査結果により,現状および将来の遮断器に対する要求事項が明らかとなり,今後の運用及び開発の方向性を示すものとして活用されることを期待する。また,改訂規格に関する解説とあわせて参照することで,規格使用者の内容理解を深め,便を図ることに繋がると考える。(著者抄録)