抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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アマテラスは,物質・生命科学実験施設(MLF)の中で,比較的低い数十μeV~数十meVのエネルギー領域を受け持つディスクチョッパー型分光器である。J-PARCの中性子源の高強度を享受しつつ高いエネルギー分解能と高い測定の自由度を持つ非弾性散乱装置である。アマテラスは多数の機器から成り立ち,装置としての概略は次のとおりである;(1)ディスクチョッパー:心臓部であり,線源から7.1m及び28.4mの位置に置かれた,それぞれ2枚組のディスクを持つ高速ディスクチョッパー2台がパルス整形チョッパーを持つチョッパー型分光器としてアマテラスを成立させている主チョッパーである。更にRRMを用いる際に問題になる線源のパルスの遅い時間の部分から来る漏れを除去するために,1枚ディスクの高速ディスクチョッパーが,線源から14.2mの位置に置かれている。(2)真空散乱槽:大きな真空タンク(容積:59m
3,さし渡し:8.5m,高さ:3.6m)で,検出器を真空槽内に配置し,試料から検出器まで一体の真空槽をなす形を採用している。(3)ガイド管:ビーム輸送系は,スーパーミラーガイド管で構成され,試料位置で,できるだけ低いバックグランドと,できるだけ高い中性子線束を実現するように設計されている。(4)検出器:1次元の位置敏感型検出器(直径:1インチ,長さ:3m,ガス圧:10気圧)を用い,円筒状に配置している。検出器は全て真空槽内に設置されるため,検出器端部に真空の取り合いを持ち,リードアウト部分だけが大気に曝されるようなコネクターを装備している。(5)遮蔽体:鉄,ステンレス,コンクリート,ホウ酸レンジ等から作られ,バックグランド低減のために,通常施されるホウ酸レンジ等の内張りの代わりに,これを35mm厚のパネルに加工し分光器室遮蔽体を構成するプレキャストコンクリートの内側に貼り付けて仕様している。