アーチング栽培したバラ‘アサミ・レッド’における折り曲げ枝各層の切り花生産性への寄与

土井元章; 下村信子; 稲本勝彦; 今西英雄

文献

J-GLOBAL ID：201002259657331500 整理番号：10A0088765

アーチング栽培したバラ‘アサミ・レッド’における折り曲げ枝各層の切り花生産性への寄与

Contribution of Individual Bent Shoot Layers to Cut Flower Productivity in Shoot-bending ‘Asami Red’ Roses

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資料名：
巻： 78 号： 4 ページ： 478-484 (J-STAGE) 発行年： 2009年
JST資料番号： F0626A ISSN： 1882-3351 CODEN： EGKZA9 資料種別：逐次刊行物 (A)
記事区分：原著論文発行国：日本 (JPN) 言語：英語 (EN)

複数の折り曲げ枝の層を持つバラ’アサミ・レッド’において,折り曲げ枝各層の切り花生産への寄与について検討した。まず,折り曲げ枝群落が 2 層となるように整枝し,上層あるいは下層枝を切除してそれぞれを模造枝に置き換えた。上層枝を模造枝に置き換えると,下層枝における落葉が促進され,上層枝,下層枝とも切除しない場合に比べ,切り花の総乾重が著しく減少した。下層枝を模造枝に置き換えると上層枝の葉面積が増加し,その結果下層枝の切除による切り花総乾物重への影響はほとんど認められなかった。別の実験で折り曲げ枝群落が 3 層となるように整枝し,中層あるいは最下層にある枝を遮光フィルムで覆って完全に光を遮ったところ,最上層の枝は下層枝の落葉による葉面積減少を補完するように葉面積を増加させた。下層に位置する枝を切除した場合には,遮光した場合と比較して,切り花総乾物重の減少が著しかった。以上の結果から,バラの折り曲げ枝群落において,上層枝は多くの光を受けることで主としてその時点での光合成を介して切り花の生産性に寄与しているものと考えられる。また,下層枝はすでに蓄積されていた物質を転流することにより切り花の生産性に寄与していると推察されることから,自然に枯死するまで存置しておくのが望ましいと考えられた。(著者抄録)

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花き・花木

引用文献 (20件)：

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Bozarth, C. S., R. A. Kennedy and K. A. Schekel. 1982. The effects of leaf age and photosynthesis in rose. J. Amer. Soc. Hort. Sci. 107: 707–712.
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