抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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電力系統は事故後,分離された系統に大きな需給アンバランスがあると,周波数や電圧に異常が生じ,負荷遮断,脱調,広域停電へと悪化することが懸念される。この現象を防ぐために分離後の系統の需給アンバランスを最小化するような解列線路を選択する方法を開発することを,本研究は目的としている。本論文では,広域停電を防止するために,系統分離時の需給アンバランス量を小さくすることを目的に,系統分離判定の高速化,大規模系統で小さい電圧となるノードは接続するノードか否かを判断する方法,アンバランス量を最小にするように解列線路を選択する手法を提案した。そして,電気学会EAST10モデルを基にしたモデル系統でシミュレーションを行い,提案した手法が妥当であることを示した。提案手法はリアルタイム制御への適用と予防制御への適用が考えられる。リアルタイム制御の事故波及防止システムの応動は次のようになる。まず,事故発生後,脱調を予測する線路を集める。次に,集めた線路の組合せから系統が分離するかどうかを判定する。分離が予想される場合,各分離系統内の発電機群を選択しグループとする。そして,分離系統内の発電量の合計と負荷の合計の差分(需給アンバランス)を求める。最初の線路の組合せをスタートとして,需給アンバランスを減少するように解列する線路の組合せを替えて最小化する。