抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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北海道日本海沿岸で持続している磯焼け発生の一因として海域の貧栄養化が考えられる。効果的な施肥方法や適切な評価手法を開発するため,檜山管内上ノ国町原歌の海洋牧場内の磯焼け漁場で無機塩類添加試験を行った。施肥前と施肥後の試験海域の栄養塩を中心とした海洋環境に関する調査結果を報告した。各水域の海水・ホソメコンブのNP比から,本水域の藻類の生長は窒素により制限されていると考えられた。窒素安定同位体比から,施肥前は試験海域,施肥区および対照区の藻類と,ナマコ養殖施設付近の藻類とでは,起源の異なる窒素を取り込んで生長していると推測された。施肥後は施肥区はP制限に変化した。施肥区および対照区のホソメコンブともに,施肥により添加された栄養塩を取り込んでいることが明らかになった。大雨があった直後の調査から,大雨や台風等の気象イベントは,海域の栄養塩濃度の増加を引き起こし,コンブ等生息する藻類に影響を及ぼす可能性が考えられた。