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J-GLOBAL ID:201002261547953631   整理番号:10A1071786

カチオン性ポリアクリルアミド系乾燥紙力増強剤による紙力効果発現機構に関する包括的な研究

Comprehensive Study on Mechanism of Paper Strength Development by the Addition of a Cationic Polyacrylamide Dry Strength Resin
著者 (3件):
資料名:
巻: 64  号: 11  ページ: 1303-1311  発行年: 2010年11月01日 
JST資料番号: G0115A  ISSN: 0022-815X  CODEN: KAGIAU  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 英語 (EN)
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カチオン性ポリアクリルアミド系乾燥紙力増強剤(PAM)による紙力発現機構を詳細に理解するために,漂白広葉樹クラフトパルプから作成した紙の繊維内PAM含有量および,叩解度が機械的性質に与える影響を調べ,繊維壁内のPAM深さプロフィル分析を行った。PAMの歩留まりはPAM添加量約1%までは叩解度によらずきわめて高かったが,添加量がこれ以上になると叩解度の減少に比例して低下した。スパッターエッチングATR-FTIR分光法とX線光電子分光法による測定の結果,PAMは叩解度が大きいほど繊維壁の内側に分布する傾向があることが分った。未叩解及び軽度叩解パルプから作成した紙では保持されているPAMにより繊維間の力学的結合面積が増加し,結合面積あたりの応力保持能力もある程度増加した。一方,高度叩解パルプ紙ではPAM添加により光学的結合面積がさらに増加したが繊維間の力学的結合面積はそれ以上増加することはなかった。PAM添加による軽度叩解パルプ紙の紙強度増強の主因は単位機械的結合面積あたりの結合強度の増加にあった。高度叩解パルプ紙の引張強さの増強に対するPAM添加の効果は繊維の表面および/あるいは繊維の表面付近のPAM濃度が叩解度の増加により減少することに関係しているはずである。未叩解パルプあるいは軽度叩解パルプ紙におけるPAM天下による引き裂き強度増強は結合面積の増加ではなく主として単位機械的結合面積の結合強度の増加によるものであることが分った。適度あるいは高度叩解パルプから作成した結合良好な紙では保持されているPAMにより引き裂き強度は一定か,ないしはわずかに減少し,結合面積の増加との関係も認められないことから応力集中が原因と推定した。(翻訳著者抄録)
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紙料とその調製 
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