抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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孟宗竹が日本移入されてから,現在ではその生息面積は,竹類としては最も多くなっている。しかし,これまでの発展の経緯,利活用などについてはほとんどわかっていない。また,その基礎的な資料となる竹林の栽培史や竹林産物の生産史についても不足している。貴重な地方の固有性や歴史変動を論じる研究も注目されてこなかった。竹と人との関係から生み出された文化特性を史的に把握する作業はこれからのこととなる。都道府県レベルの地方史研究もまだ解説的なものが多い。福岡県では竹林資源と竹林産物生産が活発であった。本研究では,栽培や生産活動が大きく変動したと考えられる大正時代とその前後の期間について,行政資料,郡市史や各種記録を用いて,各竹種の竹林資源と,竹林・筍といった竹林産物の生産について史的特性を明らかにする。当時の主要竹種と考えられる苦竹,福岡県で大きく拡大した孟宗竹について詳細に検討し,文化的な考察も行った。