抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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21世紀に入り,高度情報化が進みこれを支える電力技術には,高い信頼性が求められる。高圧配電線で発生する全事故に占める雷事故の割合は20-30%と事故原因別でみた場合,最も高い値となっているものの近年の雷害対策の進歩によって,高圧配電線で発生する雷事故件数は30年前の1/3程度にまで減少した。これに対して低圧配電線に発生する雷過電圧に関しては,被害発生確率などについて基礎的な検討が行なわれているにすぎず,その詳細は正確に把握できていないのが現状である。高度情報化社会の益々の発展のためにも,今後は一般家庭を含む低圧需要家に対する供給信頼度向上に向けた取り組みが社会的にも求められるものと予測されることから,低圧配電線に発生する雷過電圧に影響を及ぼす高圧配電線,需要家,通信線を含めた低圧配電システムの効果的かつ効率的な雷害対策指針の確立が望まれる。本技術報告は高低圧配電線,需要家,通信線等低圧配電システムの構成要素各部における個別の雷害対策の推移,需要家機器の雷被害様相,低圧配電システムに発生する雷過電圧と雷過電圧解析手法及び関連する雷保護規格について広く調査し,低圧配電システムの雷害対策の方向性について取り纏めると共に今後の技術課題についても抽出した。(著者抄録)