文献

J-GLOBAL ID：201002265548734270   整理番号：10A0610250

AISデータと画像処理による航路抽出

Route Extraction Using AIS Data and Image Processing

著者 (3件)： 近藤正樹 (東京海洋大 海洋工) ,  藤坂貴彦 (東京海洋大 海洋工) ,  稲石正明 (東京海洋大 海洋工)
資料名： 日本航海学会論文集  (Journal of Japan Institute of Navigation)
号： 122  ページ： 79-84  発行年： 2010年03月25日 
JST資料番号： F0535A  ISSN： 0388-7405  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 港湾開発に対する運航環境アセスメントの有効な手段として,計算機シミュレーションによる開発の前後の交通流を比較検討する方法がある。レーダと目視による実態調査の場合,情報の取得や解析などに時間がかかるなどの問題がある。本研究では,一定期間蓄積したAIS情報から,主要な船舶の通り道(航路)を抽出できる画像処理の手法を用いた航路抽出アルゴリズムを開発した。東京湾北部の海域に対して,航路抽出アルゴリズムを適用し,AIS情報量の影響,抽出航路の特性,航路の交通量と抽出閾値の関係などについて検討を行った。得られた知見は次の通りである。1)画像処理の基本単位である,正方格子の大きさが小さい程,航路抽出に必要となるAIS情報量は多くなる。2)東京湾北部の海域での航路抽出に必要となる最小AIS情報量を示した。3)航路抽出の時間計算量と空間計算量について正方格子の大きさを変えて検討を行い,航路抽出に要する計算量を示した。4)交通量と第一閾値には比例関係があり,近似式で整理することができた。5)入港前の一時的な停泊,停船は航路抽出に大きな影響を及ぼす。

シソーラス用語： 船舶 ,  *識別装置 ,  データ ,  画像処理 ,  *航路 ,  *抽出 ,  港湾整備 ,  交通流 ,  環境アセスメント ,  実態調査 ,  レーダ ,  肉眼検査 ,  シミュレーション

分類 (1件)： 航海と実務  (TD01020F)

引用文献 (6件)：

• 中村紳也. 海上交通現象の予測再現モデル. 日本航海学会誌 NAVIGATION. 1996, 129, 31-40
• 稲石正明. 船舶エージェントによる東京湾海上交通流シミュレーション. 日本航海学会論文集. 2007, 116, 45-51
• 井上欣三. 海上交通実態調査とそのデータ処理 (I)-調査の実施とその手順-. 日本航海学会誌 航海. 1988, 97, 95-101
• 辻啓介. 海上交通実態調査とそのデータ処理II.-交通量の集計処理プログラム-. 日本航海学会誌 航海. 1988, 98, 51-57
• 佐藤尚登. 海上交通実態調査とそのデータ処理III-航跡の座標値化と航跡解析処理プログラム-. 日本航海学会誌 航海. 1989, 99, 99-103

タイトルに関連する用語 (3件)： AIS ,  画像処理 ,  航路