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J-GLOBAL ID：201002265660132607   整理番号：10A0784320

食料の地理学における新しい理論的潮流-日本に関する展望-

New Theoretical Trends in Food Geography and the Perspective on Japan

著者 (8件)： 荒木一視 (山口大学教育学部) ,  高橋誠 (名古屋大学環境学研究科) ,  後藤拓也 (九州大学人文科学研究院) ,  池田真志 (東京大学大学院) ,  岩間信之 (関東学園大学) ,  伊賀聖屋 (名古屋大学大学院) ,  立見淳哉 (大阪市立大学創造都市研究科) ,  池口明子 (名古屋産業大学環境情報ビジネス学部)
資料名： E-Journal GEO (Web)  (E-Journal GEO (Web))
巻： 2  号： 1  ページ： 43-59 (J-STAGE)  発行年： 2007年 
JST資料番号： U0152A  ISSN： 1880-8107  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 近年「食」に関する関心が高まっている.農場で,また市場で,あるいはレストランや家庭において新たなタイプの「食」が出現する一方,グローバル化するフードシステムのなかでいかにして安全性を保つかが重要な政策課題ともなっている.こうした複雑な状況は,どのように理解できるだろうか.とりわけ欧米諸国のこうした問題に取り組んでいる食料の地理学が,おそらく有益な示唆を与えるものと思われる.食料の地理学はさまざまな分野間の議論の舞台となっており,そこに参加するためには,また食料生産から消費にかかわる日本の状況を理解するためにも,そこで鍵となっている概念や方法論を共有することが重要であると考える.本稿では,こうした食料の地理学にかかわる近年のいくつかの動向について,具体的に,フードレジーム,グローバル商品連鎖,フードデザート,フードネットワーク,アクターネットワーク理論,コンバンシオン経済学などのキーワードでとらえられる一連の研究を紹介し,それぞれの理論的特徴と,日本の文脈への援用可能性について検討する.その際,それらの研究が展開されてきた学術的な背景のみならず,欧米と日本との社会的な文脈の差異にも注目した.結局のところ,さらなる国際的・学術的な議論とともに,国際比較を念頭においた実証研究がさらに必要である.(著者抄録)

シソーラス用語： 日本 ,  *食品 ,  地理学
準シソーラス用語： 食料の地理学 ,  国際比較

分類 (1件)： 食品一般  (FJ01010Y)

引用文献 (94件)：

• 1) 荒木一視 1999. 農業の再生と食料の地理学. 経済地理学年報 45: 265-278.
• 2) 荒木一視 2005a. インドと中国の農産物流通-グローバルな商品連鎖と国内の商品連鎖-. 地誌研究叢書 40: 61-68.
• 3) 荒木一視 2005b. バンガロールを中心とした農産物供給体系-インド国内への商品連鎖アプローチ導入の試み-. 北海道地理 80: 1-24.
• 4) 須田文明 2000. 品質の社会経済学の宣揚-コンヴァンシオン経済学の展望から-. 村落社会研究 36: 183-219.
• 5) 須田文明 2004. 知識を通じた市場の構築と信頼-コンヴァンシオン経済学及びアクターネットワーク理論の展開から-. 進化経済学論集 8: 209-218.

タイトルに関連する用語 (6件)： 食料 ,  地理学 ,  理論 ,  潮流 ,  日本 ,  展望