抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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焼結金属は,鉄粉をプレスし,融解温度以下の1000°Cから1300°C位の温度で固めたものである。焼結金属は多孔体であるため,メッキ加工を施す際に孔を埋める必要がある。このために,樹脂含浸が多く行われている。本文では穴あけ加工における樹脂含浸の影響を調べるため,切削条件の変化,切削油を使用,旋削加工での検証実験,工具寿命の測定を行った。これらの実験により,次の結論が得られた。1)穴あけ加工においても旋削加工と同様に,樹脂含浸により切削抵抗は減少した。これは旋削加工と同様,切りくず生成形態が脆性的な挙動を示し,切りくずが薄くなったためである。2)広範な穴あけ加工条件でも,樹脂含浸による切削抵抗の減少率に変化はなく,樹脂含浸の効果がある。3)樹脂含浸による切削抵抗の減少は,切削油の潤滑による減少より大きいことがわかった。4)穴あけ加工では,含浸材の仕上げ面粗さが焼結材に比べて良好であった。これは,焼結材ではドリル加工の条件では付着物が発生し,粗さが増大するためである。5)穴あけ加工でも樹脂含浸により工具寿命が延長し,適切な条件では20倍以上に延長できる。