抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
EMV署名はクレジットカードなどで利用されている署名方式であり,ISO/IEC9796-2署名に準拠した方式を利用している。他方で,Coron-Naccache-Tibouchi-WeinmannはCRYPTO2009にISO/IEC9796-2Scheme1の偽造攻撃法を提案した。彼等はEMV署名におけるメッセージ部に格納される情報のうち,攻撃者が変更可能な情報と固定される情報を仮定し,特定の条件下でのEMV署名に対する攻撃計算量を見積もることで,EMV署名に対する偽造可能性について評価した。その結果,現実的な計算時間で偽造攻撃が実行される危険性は少ないと結論付けた。しかし,メッセージ部分に格納されるどの情報が固定されるかは不明確であり,攻撃者にとって有利な状況で偽造攻撃を適用できる可能性も考えられる。そこで,本稿では全ての条件下でのEMV署名に対する偽造可能性について詳細に評価を行い,条件によっては現実的な計算時間で偽造攻撃を実行できる場合があることを示す。(著者抄録)