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J-GLOBAL ID:201002269343909480   整理番号:10A1093478

栄養成長相転換の過去・現在・未来

The Past, Present, and Future of Vegetative Phase Change
著者 (1件):
資料名:
巻: 154  号:ページ: 541-544  発行年: 2010年10月 
JST資料番号: C0606A  ISSN: 0032-0889  CODEN: PLPHA  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 解説  発行国: アメリカ合衆国 (USA)  言語: 英語 (EN)
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植物の地上部では発生過程が進むのに伴い,様々なことが大きく変化する。最も大きな変化は生殖器官(花)の形成であるが,葉などの栄養成長相の器官でも,様々な形態的,生理的な変化が観察される。こうした変化には,継続的に増加したり減少したりするもの,有か無かの二者択一的なもの,あるいはより複雑なパターンを示すものがある。また,どの植物種でも共通の性質もあれば,種によって異なる性質もある。例えば,葉の細胞のサイズは植物体の高いところにある葉ほど小さくなるが,トリコームはどの葉でも同じ大きさである。このような現象は「ヘテロブラシティ」と呼ばれ,詳細に観察することで,栄養成長相での発生もさらにいくつかの相に分けることができる(栄養成長相変化)。栄養成長相変化は草本類だけでなく木本類でもみられる。シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)やトウモロコシ(Zea mays)などを用いた近年の研究から,栄養成長相変化の分子メカニズムに関する知見が得られつつある。先述のように,植物体の成長に伴って作られる葉の形態や生理学的性質が変化することが分かっているが,発現している遺伝子パターンには,生殖成長相への移行のときのような顕著な違いが見られず,より複雑で緻密な制御プログラムが関与していることが示唆される。また,栄養成長相変化は花形成の制御とは異なるメカニズムで制御されていることが,複数の植物種で変異体を用いて示されている。さらに,内的な制御だけでなく,外的な要因も,栄養成長相変化に影響を及ぼすことも考えられる。最近,成熟に伴ってマイクロRNA(miR156)のレベルが低下することが示され,栄養成長相変化においてマイクロRNAが重要な働きをしていることが示唆されたことは,この分野の研究に大きな一歩となった。今後は,これらの研究を基に,草本類から木本類に共通した栄養成長相変化の分子メカニズムの解明が期待される。
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分類 (1件):
分類
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発生,成長,分化 
タイトルに関連する用語 (3件):
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