文献

J-GLOBAL ID：201002270424207063   整理番号：10A0771021

中国広西壮族自治区のマカカ属の分布について

Distribution pattern of macaques in Guangxi

著者 (6件)： 和田一雄 (京都大学霊長類研究所) ,  浜田穣 (京都大学霊長類研究所) ,  李友邦 (広西師範大学生命科学研究院) ,  周岐海 (広西師範大学生命科学研究院) ,  将建波 (広西師範大学生命科学研究院) ,  黄乗明 (中国科学院動物研究所)
資料名： 哺乳類科学  (ほ乳類科学)
巻： 50  号： 1  ページ： 21-29 (J-STAGE)  発行年： 2010年 
JST資料番号： Y0375A  ISSN： 0385-437X  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 中国,広西壮族自治区のマカカ属(Macaca)の分布を明らかにするために,2005年12月に10日間,2008年11月から2009年1月に約2カ月間,中国の広西壮族自治区北部と西部に広がる保護区及び,その周辺地域において,マカカ属4種の聞き込みと観察を試みた.アカゲザル(Macaca mulatta)は同自治区北部と西部全域の標高100-300 mに,チベットモンキー(M. thibetana)は同自治区北部の標高400-500 m以上の地域に分布した.アッサムモンキー(M. assamensis)は同自治区の中-南部の,標高200-400 mの地域に分布した.ベニガオザル(M. arctoides)は同自治区西部の木論保護区のみに分布するとの情報を得た.これらの結果から,更新世初期に同自治区に分布していたチベットモンキーとアッサムモンキーより遅れて更新世中期に同自治区に到達したアカゲザルは,優位な生態的拮抗関係を通して,有利に分布域を拡大して,チベットモンキーとアッサムモンキーの孤立分布をもたらしたと推定される.(著者抄録)

シソーラス用語： 広西壮族自治区 ,  *Macaca ,  *生息分布 ,  アカゲザル ,  更新世 ,  生物移動 ,  餌付 ,  生息環境 ,  調査 ,  生息場所
準シソーラス用語： Macaca assamensis ,  Macaca thibetana ,  野外調査

分類 (1件)： 動物生態学一般  (EE03010W)

引用文献 (29件)：

• DELSON, E. Fossil macaques, phyletic relationships and a scenario of deployment. The macaques : Studies in Ecology, Behavior and Evolution. 1980, 10-30
• 広西壮族自治区林業庁編. 広西自然保護区. 1991
• 広西師範大学. 広西壮族自治区〓猴源調査報告. 2004
• 蒋学龍. 中国〓猴的分類及分布. 動物学研究. 1991, 12, 241-247
• 蒋学龍. 中国熊猴的分類整理. 動物学研究. 1993, 14, 110-117

タイトルに関連する用語 (3件)： 中国 ,  広西壮族自治区 ,  分布