抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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危険運転致死傷罪は,平成13年に創設されたが,形式的な捜査や,初動捜査の誤りや消極的な対応によって,「本来,危険運転致死傷罪で立件すべき事件を立件しなかった」ということの無いようにしなければならない。危険運転致死傷罪は,アルコールまたは薬物の影響などによる制御困難型,および人または車の通行を妨害する目的で進入あるいは接近するなどの妨害型がある。制御困難型のアルコール,薬物に関する認識は必要ない。また妨害型では,進行を制御することが困難な高速度での走行や運転技能を有しない走行なども含まれる。初動捜査としては,交通課長の現場指揮,被害者・被疑者・目撃者等から詳細な事情聴取,現場聞き込み捜査,実況見分の実施,客観的な証拠の収集,被疑者の走行速度の特定,死体見分と司法解剖の実施についても詳述した。
