抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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多孔質材料の焼結は高い残留応力と密度の不均質をもたらし,材料強度を制限する。多孔質材料の焼結に関する研究は多くあるが,マクロ気孔とミクロ気孔が同時に存在する場合(マクロ多孔体)の焼結モデルは殆ど無い。本研究では著者の開発したマクロ多孔体の緻密化の構成式を多孔質Al
2O
3の緻密化に適用することが目的である。このモデルでは古典的な手法と異なり,大きなマクロ気孔の焼結ポテンシャルは小さなミクロ気孔のそれとは別に導入した。マクロ多孔体のモデルは大きなマクロ気孔がミクロ気孔のマトリックスで囲まれたものである。実際の多孔体の焼結では外部応力が無くても収縮するので,駆動力としての焼結ポテンシャルを導入した。平均粒子径3μmの商用純度のAl
2O
3に発泡剤としてのPMMAを添加し焼結させた。焼結温度は1550°Cとした。試料断面を熱腐食させ,結晶粒径と大きな気孔の体積割合を測定した。相対密度の焼結時間依存性は理論と実験とで良く一致した。大きな気孔と小さな気孔が共存する多孔質セラミックスの緻密化挙動の正確な予測には両方の気孔の寄与を別個に考察する必要のあることがモデル結果から示された。