抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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RFID(Radio Frequency Identification)システムを室内環境で使用する場合,建材や室内の物体による電波伝搬へ与える影響が懸念されている。本文は,アンテナからの放射電波が建築部材で反射することで生ずるマルチパス環境における電界強度分布の測定を行った。まず,リーダアンテナの配置位置が室内の電波伝搬特性に与える影響を確認するため,アンテナの配置位置を変化させた場合の室内電界強度の解析を行った。その結果,室内においてはアンテナ指向性よりも壁や床によるマルチパスの影響が大きく,さらにアンテナ配置位置が電界強度分布に与える影響が分かった。次に,実際の室内において,(1)室内全体を50cm間隔,(2)任意の範囲において5cm間隔,で測定を行った。その結果,(1)ではマルチパスの影響だけでなく,指向性の影響およびアンテナ配置位置が電界強度分布に与える影響を確認した。解析と比較すると,傾向は一致したものの,解析で見られるような細かい干渉パターンは確認できなかった。(2)では,50cm間隔の走査では観察できなかった干渉パターンを確認し,解析結果と良く一致することを示した。これにより,室内マルチパス環境におけるレイトレース法の有効性を確認した。