抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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リン酸基を持つビニル化合物(フォスマー)でグラフト加工した羽二重に防炎機能が付与されることが明らかとなった。グラフト加工の最適条件は,開始剤濃度とモノマー濃度が,それぞれ3%owf,60~100%owfであった。グラフト加工率は,グラフト加工時間を変えることで制御できる。フォスマーM,あるいはCLでグラフト加工した絹糸の強度は,未加工絹糸に比べて20%増加するが,伸度は30%低下した。グラフト加工した羽二重の表面にはポリマーの付着は認められず未加工時と同様に平滑であった。フォスマーMおよびCLを用いてグラフト加工した羽二重は,熱分解による吸熱ピークが345°Cとなり未処理試料より30°C高温に移行し,熱安定性が目立って向上していることが確かめられた。JIS燃焼試験によると,フォスマーによるグラフト加工で羽二重の防炎性は向上した。フォスマーCLでグラフト加工した羽二重は炎が布に燃え移るまで120秒かかり,優れた防火性機能を持つことが確認された。(著者抄録)