抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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分岐予測の信頼性判定を用いたプロセッサの性能向上手法が提案されている。これらの手法の効果は信頼性判定の精度に依存するため,信頼性判定手法には高い精度が求められている。本論文では,分岐方向による予測失敗率の差を利用した分岐予測の信頼性判定手法を提案する。提案手法は,分岐命令の予測失敗率が分岐方向により異なることを利用するために,分岐予測結果に応じて分岐成立の場合のしきい値と分岐不成立の場合のしきい値を使い分ける。これにより,同じ予測の確かさをもつ分岐予測に対し,分岐方向に応じて異なる判定をすることが可能となる。更に,提案手法は判定しきい値をアプリケーションの実行中に動的に更新する。判定しきい値は,アプリケーション実行中に計測する予測失敗率があらかじめ設定した予測失敗率の許容範囲に収まるように更新される。プロセッサシミュレータを用いた評価から,提案手法を信頼性判定手法に適用することで,判定精度の一指標であるPredictive Value of a Negative Testが最大で47%向上することを示した。更に,本手法による信頼性判定結果を分岐予測反転に適用し,分岐予測精度が従来法より向上することを示した。(著者抄録)