抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ステンレス鋼にZrを添加すると結晶粒微細化,およびそれに伴う機械的性質および耐食性の向上を図ることが知られている。本研究においては,この知見に基づき,金属射出成形(MIM)にこの効果を発現させる試みを行なった。対象としたステンレス鋼はSUS316Lで0.05mass%Zrを添加したプレアロイ粉末を水アトマイズ法で粉体化しMIMプロセスに供した。Zr未添加合金およびプレアロイではない混合粉末も実験に供した。MIMによって得た成形体を窒素雰囲気中において脱脂した後,Ar雰囲気中において1623K×10.8ksの焼結を行なった。また,焼結機構を調べるために,真空中において異なる温度での焼結も実施した。焼結体サンプルについて,密度測定,機械的性質評価,金属組織観察および塩水噴霧による腐食試験を実施した。粉末についてのX線回折およびTG-DTA分析も実施した。これらの実験から,Zrをプレアロイ化した合金の場合,Zr未添加および混合粉末のものと較べて,焼結密度および機械的性質が向上することが明らかとなった。この焼結性向上に及ぼすZr添加の効果を考察した。