抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
マイクロ・パイロット着火の火種は,予備燃焼室内に設置された燃料噴射弁から噴射される極微量燃料油の圧縮自着火によって形成される。火花点火よりも強力な点火エネルギーが,より希薄な混合気の確実な着火と安定した燃焼を可能にし,また火種は圧縮着火により確実に形成されるため,予備燃焼室内の混合気不均一性の影響を受けないことに燃焼技術上の優位性がある。熱分解ガス中の主な可燃分(水素と一酸化炭素)と不活性ガス(二酸化炭素または窒素)の混合ガスを用いて燃焼試験を行った。バックファイヤはエンジン停止を誘因し,エンジン運転負荷率(BMEP)を高くすると,発生しやすくなる。CO
2濃度が5%未満(残りはH
2)の場合,バックファイヤ限界はBMEP0.63MPaであるが,CO
2濃度が15%(H
285%)まで増加すると,BMEP1.23MPaの運転が可能である。含水素燃料の燃焼において,バックファイヤを起こすことなく,より高い発電出力を得るためには,希薄燃焼とCO
2混合が重要な役割を果たす。マイクロ・パイロット着火方式の利点は,点火エネルギーが大きいこと,そのエネルギー量が可変であること,さらに,点火源形成がピストンの圧縮による高温環境場において自己着火により形成されるため,確実に実現できることである。これら特性は,燃料ガスの成分および発電量変化の影響を受けないため,不活性ガスN
2やCO
2を多く含み,燃料ガス成分が変動しやすい木屑等熱分解ガスを燃料とする場合に最適な燃焼技術である。