抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
山室木材工業(株)は,木質バイオマスボイラによる木製パレットの乾燥事業を実施し,NEDOとの共同研究により,システムの安定稼働・木質バイオマスボイラの効率的な運転を目指し,稼働上の問題点・課題に対する対応策を実施している。平成22年10月に木質バイオマスボイラシステムの設置を完了した。燃料サイロに投入されたチップは,定格換算蒸発量1,100kg/hの木質バイオマスボイラに供給される。乾燥機の熱需要に対して木質バイオマスボイラの供給が追い付かない時は,既設のバックアップボイラ(灯油)が立ち上がり不足分の熱需要を補う。約4,200時間のボイラ運転の結果,既設灯油ボイラシステムでの灯油使用量の約80%以上が,チップボイラシステム導入により削減されたことが推計された。製品の生産計画の都合により,乾燥機の稼働が重なり,熱需要が大きくなる時間帯は,木質バイオマスボイラでは熱供給が足りず,灯油ボイラが稼働することがあった。乾燥機の稼働時間をずらし,熱需要を平準化することで,バックアップボイラによる灯油使用量を低減化できる。蓄積されたデータを基に,引き続き,実際の運用と熱負荷の平準化とのバランスを考慮し,製品の生産計画の業務効率向上と,稼働機の稼働スケジュールを検討・運用していくことで,更なる灯油使用量の低減を目指す。