高・低硫黄オーストラリア炭の化学機能性:マイクロ減衰全反射Fourier変換赤外(ATR-FTIR)分光法を用いたケーススタディ

LI Zhongsheng; FREDERICKS Peter M.; WARD Colin R.; RINTOUL Llewellyn

文献

J-GLOBAL ID：201002272976526751 整理番号：10A0389809

高・低硫黄オーストラリア炭の化学機能性:マイクロ減衰全反射Fourier変換赤外(ATR-FTIR)分光法を用いたケーススタディ

Chemical functionalities of high and low sulfur Australian coals: A case study using micro attenuated total reflectance-Fourier transform infrared (ATR-FTIR) spectrometry

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資料名：
巻： 41 号： 6 ページ： 554-558 発行年： 2010年06月
JST資料番号： C0862B ISSN： 0146-6380 資料種別：逐次刊行物 (A)
記事区分：原著論文発行国：オランダ (NLD) 言語：英語 (EN)

シドニー盆地の中と周辺の三つの場所(サウスランドコリアリー,ドレイトンコリアリー,クランキーコーナー盆地)のペルム紀前期グレタ夾炭層からの異なる有機炭素量を有するビチューメン質炭中のマセラルを,軽元素電子顕微鏡分析とマイクロATR-FTIRを用いて研究した。各マセラルの電子顕微鏡分析によると,クランキーコーナーとドレイトンの両試料中のビトリナイトは,同じ炭素量を持ち,それが同じランクであることを示唆する。しかしながら,クランキーコーナー炭は,ドレイトン物質に対し異常に低いビトリナイト反射率を持つ。それはまた,ドレイトン試料中の同じマセラルよりも。非常に高い有機S量と低いO量を持つ。研究を行い,この二つの他の同ランク,相当層序炭層中のマセラルの官能基への高い有機Sの影響を調べた。マスウェルブルック近くの上層のウィッティンガム夾炭層からの同ランクの低S炭と,セスノック近くのサウスランドのグレタ夾炭層からの幾らか高いランクの石炭をまた同じ方法で評価し,データセットを充実させた。ドレイトンとクランキーコーナーの両炭のテロコリナイトは,非常に類似する炭素量を持つにもかかわらず,これらのそれぞれ低いSと高いSの石炭中のビトリナイトとイナーチナイト・マセラルのATR-FTIRスペクトルは,様々な脂肪族と芳香族の官能基とはIR吸収の幾つかの明らかな違いを示す。脂肪族伸縮帯(2800~3000/cm)と1606/cmの芳香族炭素ピークの違いは,非常に顕著である。ドレイトン試料に比べ,クランキーコーナー炭のテロコリナイトは明らかに,(i)3553/cm付近の広い領域のOH基の小さい吸収,(ii)非常に強い脂肪族C-H吸収(3000~2800cm^-付近の伸縮モードと1442cm^-付近の曲げモード),(iii)芳香族炭素官能基の小さい吸収(1606cm^-),を示す。同ランクのドレイトンとクランキーコーナーの各石炭の評価は,(i)酸素量の増加に伴う脂肪族C-H吸収の減少と,有機S量の増加に伴う増加,(ii)有機O%に伴うテレコリナイト増加と,有機S増加に伴う漸進的減少に対する芳香族H対脂肪族Hの比,を示す。このマセラル中の高い有機S量が,恐らく,高いSの石炭試料中のマセラル環構造内の幾らかのOの結果として,脂肪族官能基の大きい割合に伴って現れている。(翻訳著者抄録)

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有機地球化学 , 鉱物・岩石・鉱石の物理分析

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