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J-GLOBAL ID:201002273437810221   整理番号:10A1160002

RANKリガンドは,プロゲスチンによる乳腺上皮の増殖と発がんにかかわっている

RANK ligand mediates progestin-induced mammary epithelial proliferation and carcinogenesis
著者 (9件):
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巻: 468  号: 7320  ページ: 103-107  発行年: 2010年11月04日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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TNF関連分子であるRANKリガンド(RANKL)は,その受容体であるRANKへの結合を介して,破骨細胞の形成,機能,生存に重要な役割を果たす。RANK,RNAKL欠失マウスの乳腺は性成熟の間は正常に発生するが,乳腺上皮が増殖せず,アポトーシスが増えるため,妊娠中に小葉腺胞構造を形成できない。授乳期の乳腺の形態形成の際に,プロゲステロンに応じて起こるマウス乳腺上皮の主要な増殖応答にRANKLがかかわっていることは明らかにされており,また,ホルモンによる厳密な制御のない状態でRANK/RANKL経路の活性化を誘導できるように操作したマウスモデルでは,乳腺の不適切な増殖が観察されている。しかし,腫瘍発生にRANKLが機能的にかかわっている証拠は,これまでのところ見つかっていない。今回我々は,正常な乳腺上皮,前がん段階の乳腺上皮,腫瘍化した乳腺上皮でRANKとRANKLが発現していることを明らかにし,機能獲得(マウス乳がんウイルス[MMTV]-RANKトランスジェニックマウス),機能喪失(RANKLの薬理学的阻害)という相補的な手法を使って,この経路が乳がんの発生の直接的な原因の1つであることを実証する。複産後のMMTV-RANKトランスジェニックマウスや,発がん物質とホルモン(プロゲステロン)を投与したMMTV-RANKトランスジェニックマウスでは,前がん状態の亢進と乳がん形成の加速が観察された。逆に,RANKLを薬剤によって選択的に阻害すると,ホルモンと発がん物質を投与したMMTV-RANKトランスジェニックマウスと野生型マウスだけでなく,がんの自然発生モデルであるMMTV-neuトランスジェニックマウスでも,乳がんの発生が抑えられる。RANKLの阻害によって,乳がん発生が減少するのに先立って前がん状態が減少し,ホルモンと発がん物質が引き起こす乳腺上皮の増殖と,サイクリンD1レベルが急激かつ持続的に減少する。これらの結果を総合すると,RANKLの阻害は,ホルモンによって誘導される乳がんの発生初期段階で乳腺上皮に直接に作用を及ぼすことが示唆され,プロゲステロンが乳がん発生率を上昇させる方向に働くのは,乳腺上皮におけるRANKLに依存した増殖性変化によることがわかる。...Copyright Nature Publishing Group 2010
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分類 (1件):
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発癌機序・因子 
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