抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では転がり軸受の転がり疲れ寿命に関連して,鋼球中に含まれる非金属介在物の検査方法として,鋼球の内部を超音波探傷法により非破壊検査を行うシステムを製作し,本システムで鋼球の探傷を行い,非金属介在物をはじめとする内部欠陥の有無の確認をした。また内部欠陥の有無を判定した鋼球を用いて寿命試験を行い,鋼球の転がり疲れ寿命の差異を比較し,本システムの有効性を確認した。これにより得た主な知見を次に示した。1)超音波探傷の表面波探傷法を用いて,鋼球表面から深さ300μmの位置までに存在する大きさ30μm以上のマクロ非金属介在物を自動的に検出できること,2)良球・不良球と判定した鋼球の寿命試験をした結果,不良球は良球と比較して短寿命であり,本システムの有効性を確認したこと,3)不良球のはく離起点を成分分析した結果,はく離起点からアルミナを主体とする酸化物系の非金属介在物を検出し,これにより非金属介在物がはく離起点となり短寿命となること,4)本システムで探傷した安価な材料の良球の寿命が通常の材料と比較して短いのは,本システムでは検出困難な大きさ30μm未満のミクロ非金属介在物が影響していること。