抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ソニックブームに関する研究は長年にわたって超音速領域では数多く為されており,超音速線形理論を基にしたソニックブーム強度解析手法が数多く開発されている。その一方で,極超音速機に目を向けると,ソニックブーム強度の評価方法についての議論は多くなされていない。超音速域においてソニックブーム強度評価方法の議論の出発点となるのが超音速線形理論に基づくWhithamの修正線形理論である。本研究では,この理論が極超音速域にも適用できるか調べるために,Whithamの理論から解析的に圧力上昇値が求められる軸対称放物面体について超音速領域(Mach2)と極超音速領域(Mach5)におけるソニックブーム強度の数値計算を行い結果の比較をした。その結果高いマッハ数領域において,圧力上昇値と物体軸からの距離の関係における減衰傾向は,超音速線形理論から導かれる修正線形理論よりも大きいことが分かった。よって極超音速領域では,圧力上昇値を推算するのに線形を仮定したWhithamの理論式を用いるのは妥当ではない可能性があることがわかった。また,数値計算法のひとつである空間進行法を用いることで極超音速領域において圧力波形を遠方場に正確に輸送することが可能であるか,時間発展法の解と比較することで確かめ,その結果,時間発展法より正確かつ計算時間も短く圧力波形を輸送することができた。さらに,空間進行法の初期解として使うことを想定し,極超音速風洞実験から物体近傍場での圧力波形データを取得するため,柏の極超音速高エンタルピー風洞を利用して実験を行った。