抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では炭素鋼(S45C)の電磁場による凝固組織制御について報告した。鋼の連続鋳造の電磁ブレーキに利用されている電磁石(最大磁場強度,1T以下)をもちい,溶鋼に鉛直方向の静磁場と水平方向成分を含む交流電流とを重畳印加し凝固させて,電磁場が凝固組織に与える影響を調査した。実験はアルミナるつぼを超伝導磁石ボア内にセットし,S45C試料50grをアルゴン雰囲気下で誘導加熱にて1873Kに昇温・融解後,凝固させ,光学顕微鏡によるマクロ組織観察とSEM顕微鏡によるミクロ組織観察を実施した。凝固組織に及ぼす電磁振動印加や交流電流周波数の影響を明らかにした。以下の結果を得た。1)1Tの静磁場と80A,2kHzの交流電流の重畳印加でミクロ組織はデンドライトから等軸晶へと変化した。2)交流電流80A,2kHzで,静磁場強度を0.3Tへと弱くした場合,デンドライトから等軸晶へのミクロ組織変化が観察された。3)静磁場強度を1Tで一定として,交流電流周波数を2kHzから低下させると,等軸晶からデンドライトへとミクロ組織は変化した。