抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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アドホックネットワーク技術の研究は1970年代に米国国防関係で開始された。1997年にはIETF MANET WGで標準化活動が開始され,現在,標準化の一歩手前まできている。また,メッシュネットワークの標準化もIEEE802.11sで行われており,これについても,標準化が見えてきている。一方,アドホック/メッシュネットワークの実用化に向けての実証実験も行われている。主な,適用先は,イベント監視システム,災害対応システム,農地監視システムなどである。更に,実システムヘの適用も始まっている。アドホックネットワークの実システム適用に向けた課題として,通信の信頼性向上や,マルチホップ時のスループット低下防止等が上げられるが,これらについても,無線品質を考慮したルーティング方式や,複数チャネル使用等の技術開発が進んでおり,解決のめどがたってきている。最近,アドホックネットワークの新たな適用先として,スマートメータや車車間通信等が注目されている。スマートメータについては,限られたリソースを前提に,500-1,000程度のメータからなる大規模アドホックネットワークを構築する必要がある。これについては,このような環境を想定した新たな標準を作るため,IETF ROLL WGが設立され,RPLというルーティング方式が議論されている。また,車車間通信については,エリアに向けたマルチホップ通信を行うGeoCastルーティングが必要であり,是についても,いくつかの提案がなされている。スマートメータや車車間通信では,500-1,000台規模のアドホックネットワークが構築する必要があり,隠れ端末問題が今まで以上に顕在化してくると考えられる。これについては,TDMA方式の導入が検討されているが,実用化に向けては,まだ,課題が多いと考えられる。(著者抄録)