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J-GLOBAL ID:201002275428848480   整理番号:10A0580921

ヘルペスウイルス:Rasシグナル伝達経路の乗っ取り

Herpesviruses: Hijacking the Ras signaling pathway
著者 (3件):
資料名:
巻: 1803  号:ページ: 777-785  発行年: 2010年07月 
JST資料番号: B0207A  ISSN: 0005-2728  CODEN: BBBMBS  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 文献レビュー  発行国: オランダ (NLD)  言語: 英語 (EN)
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癌は細胞において生じるいくつかの遺伝的変化の蓄積の最終結果である。いくつかのヘルペスウイルス,特にγヘルペスウイルスは癌生物学に重要な役割を演じ,悪性腫瘍をもたらす細胞シグナル伝達及び増殖制御経路の理解に著しく寄与する。他の感染病原体とは異なり,ヘルペスウイルスは潜伏感染を構築することにより宿主において持続し,そのため,周期的に再活性化できる。興味深いことに,複数のヘルペスウイルスは細胞癌遺伝子を伝達するか,あるいは発現を誘導することができる。このような変化は正常な細胞周期の脱線をもたらし,最終的に連続的な増殖とプログラム細胞死との間の平衡をシフトする。ヘルペスウイルス感染は,殆どがウイルス複製を亢進する細胞シグナル伝達カスケードの重要な分子を利用する。しかしながら,これらの分子の大半は,増殖,細胞分化及び遊走などの必須の細胞機能にも,また,DNA修復機構にも関与している。Ras蛋白質は,分化,増殖及び細胞生存を含む広範な細胞機能を調節する重要な分子である。医学研究の広い分野が,現在ではヒト腫瘍の開始,及び腫瘍の進行と転移でのras癌遺伝子の役割の解明に焦点を当てる。活性化時に,Ras蛋白質は,ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3-K)及びRaf及びRalグアニンヌクレオチド解離促進因子(RALGDS)などの複数の下流エフェクター分子を利用し,細胞の増殖と生存からアポトーシス及び細胞死までの範囲の事象のカスケードを調節する。本レビューでは,宿主細胞のRasシグナル伝達経路に及ぼすヘルペスウイルス感染が持つ影響を概説し,関連する重要なカスケード分子との相互作用の概観を提供した。ウイルス蛋白質とRasシグナル伝達経路のメンバーとのこれらの相互作用のいくつかは,ヘルペスウイルスの発癌能力,あるいはその癌調節挙動の決定に重大であると思われる。出現する疑問は,ウイルス感染及び癌の両方に対する治療標的としてのこれらの分子の可能な役割に関する。ウイルスが発癌を引起すと思われる手段の理解は,従って,全体的な発癌過程の深い知識を提供する。Copyright 2010 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.
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分類 (3件):
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ウイルス学一般  ,  ウイルス感染の生理と病原性  ,  発癌機序・因子 
タイトルに関連する用語 (3件):
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