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J-GLOBAL ID:201002275571456364   整理番号:10A1529061

シロイヌナズナにおいてミトコンドリアのリンゴ酸脱水素酵素は葉の呼吸を低下させて,光呼吸と植物の生長を変化させる

Mitochondrial Malate Dehydrogenase Lowers Leaf Respiration and Alters Photorespiration and Plant Growth in Arabidopsis
著者 (13件):
資料名:
巻: 154  号:ページ: 1143-1157  発行年: 2010年11月 
JST資料番号: C0606A  ISSN: 0032-0889  CODEN: PLPHA  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: アメリカ合衆国 (USA)  言語: 英語 (EN)
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リンゴ酸脱水素酵素(MDH)はオルガネラコンパートメント間の中枢代謝および酸化還元恒常性に関わる可逆的なNAD+依存的な脱水素反応を触媒する。本研究では,シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)におけるミトコンドリアのMDH(mMDH)の役割について検討を加えた。発現量の多いmMDH1および少ないmMDH2の二重変異体にはmMDH活性が見られなかったが,小さく遅い生長ながら,生存可能であることが示された。ミトコンドリアの定量的なプロテオーム解析から他のミトコンドリアのNAD関連デヒドロゲナーゼの変化が見られ,ミトコンドリアマトリクスにおけるこうした酵素の再編成が示唆された。低成長の二重変異体では明暗条件において光合成能力が変化することなく葉の呼吸速度が上昇しており,オキサロ酢酸を還元しリンゴ酸にするのにmMDHは通常NADHを用いていることが示唆された。さらに,できたリンゴ酸ミトコンドリア呼吸に使われるよりも細胞質へ輸送されることが示唆された。こうしたことから,葉における呼吸速度の上昇は,二重変異体における正味のCO2同化の低下と低成長の一部を説明できることが示された。mMDHの欠失は,光照射直後のCO2の放出の低下から示される光呼吸や,CO2の同化や低CO2濃度での細胞内CO2,光依存的な光呼吸の代謝産物の濃度の上昇にも影響していることが明らかとなった。mMDH cDNAによるmmdh1とmmdh2の二重変異体の相補でmMDH活性や呼吸速度の抑制,光呼吸に対する変化の改善,植物の生長を促進が見られることが示された。トマト(Solanum lycopersicum)におけるmMDHとアスコルビン酸含有量との逆相関はシロイヌナズナの結果でも強化され,変異体のミトコンドリアにおけるガラクトノラクトンデヒドロゲナーゼ含有量の減少と潜在的に関連していることが示唆された。
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分類 (1件):
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酵素生理 

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