抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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人と人のつながり,職場とのつながり,地域とのつながり等,現在は,様々なつながりが希薄化しているが,ソーシャル・キャピタルとは,そのようなつながりのことで,信頼や規範,ネットワークなど,協力関係を促進し,地域や社会を円滑にする,人と人や組織との関係性の中に存在する資本のことで,関係性を重視し,社会関係資本ともいわれ,社会全般に対する信頼や助け合いの規範,絆等でもある。本稿では,ソーシャル・キャピタルの概念と意義を概説し,中山間地域にとってのソーシャル・キャピタルの視座を提示し,その結びつきの性質の違いにより,結束型,橋渡し型,連結型の3つに分類して考察した。ソーシャル・キャピタルは,対象の範囲や性格により,ミクロな個人間のネットワーク(私的財)から,マクロな社会全般に対する信頼や規範(公共財),その中間の特定の個人・グループにおける信頼や規範(クラブ財)を含む,幅広く,多様性に富む概念である。