抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ポリマー系固相抽出剤の高機能化と食品分析への応用について概説した。固相抽出(SPE)の基本原理は,液体-液体抽出(LLE)と同様,二相間での溶質の分配に基づき,抽出は固相への被検成分の親和力を利用して行われる。SPEは,選択性や精製度などの点でLLEよりも優れており,多彩な目的に対する高い順応性をもつ。SPEのプロセスは一般に,1)コンディショニング,2)試料負荷・抽出,3)洗浄,4)溶出の4工程から成り立つ。固相抽出剤はシリカ系とポリマー系に大別される。後者として当初用いられたのはスチレン-ジビニルベンゼン共重合体(Sty-DVB)であるが,この固相抽出剤は撥水性が強く,極性化合物を捕捉しにくいという難点があった。そこで,その解消策として,DVBと極性モノマーを共重合させた種々の固体抽出剤が開発された。例えば,逆相イオン交換型,親水性相互作用型および金属選択性といった固相抽出剤である。食品分析への応用としては,たとえば有機リン系化合物の捕捉といった問題が考えられる。