抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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視線インタフェースシステムは,パソコン操作者の視線位置を検出し,入力手段に用いる入力装置であり,手足の動作が不自由な人々にとって,通常の入力機器を代替するものである。現在開発されている多くのシステムは赤外光を目に照射して瞳孔を検出し,視線の検出を行っているが,赤外光照射装置を必要とし,高性能のズーム機能を持った高価なビデオカメラも必要なため普及が進んでいない。これに対し著者らは,簡易なシステム構成を目指し,小型ビデオカメラ,キャプチャーボード,パソコンのみで構成される視線インタフェースシステムをこれまでに開発した。これは,赤外光の照射を行わないために,目画像からの検出が瞳孔より容易な虹彩の輪郭を視線検出のために用いている。瞳孔に比べ,形状が大きな虹彩輪郭を利用するため,視線がデイスプレイの周辺近傍に向けられた場合には,虹彩輪郭が目頭,目尻や睫毛の部分と同化して検出される問題があった。本論文はその問題の解決のため,虹彩と同化した領域を取り除く処理と,分割円形テンプレートをパターンマッチングに用いる処理とを提案し,その有効性を実験により検証した。その結果,虹彩の直径の情報を用いた領域の切り出し処理が,誤差の軽減効果が高く,視線がデイスプレイの周辺近傍に向けられた場合にも高い精度が得られることが明らかになった。