抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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光アクセス回線を用いたブロードバンドサービスが着実に普及している。特にGE-PON(Gigabit Ethernet-Passive Optical Network)システムによるFTTH(Fiber To The Home)サービスの加入者は急激に増大し,ブロードバンドサービス加入者の過半数を占めるまで拡大した。一方,地球温暖化問題は年々深刻さを増しており,国家レベルでのCO
2削減の取組みが行われている。通信事業者団体も“ICT(Information and Communication Technology)分野におけるエコロジーガイドライン協議会”を設立し,省エネルギー化が図られた装置などを調達するためのガイドラインを策定している。三菱電機は,GE-PONシステムにおける宅内装置(Optical Network Unit:ONU)を2004年の通信事業者への納入開始以来,継続的に省エネルギー化に向けた製品の開発を行い,装置の低消費電力化に加えて装置の小型化による輸送時の排出CO
2削減にも取り組んできたが,今回,更なる低消費電力化,基板小型化を実現する新型装置を製品化した。(1)GE-PON ONUの低消費電力化と小型化。1)ASIC(Application Specific Integrated Circuit)プロセスシュリンク,集積化による部品点数削減,低消費電力部品の適用,電源高効率化などによって消費電力を従来比20%(2004年第一世代機比70%)削減した。2)ASICの小型パッケージ化,部品点数削減,高密度部品実装によって,基板面積を従来の44%(2004年第一世代機比35%)に縮小し,基板素材銅箔(はく)の使用量を67%,基板の層間絶縁樹脂量を75%削減した。(2)GE-PON映像受信機能一体型ONUの低消費電力化と小型化。1)低消費電力部品の適用,電源高効率化,高周波増幅部の低消費電力化によって,消費電力を2008年第一世代機比9%削減した。2)アナログ-デジタル信号間アイソレーションを確保した高密度部品実装方式によって,基板面積を2008年第一世代機比83%に縮小し,基板素材銅箔使用量を15%,基板層間絶縁樹脂量を16%削減した。(著者抄録)
