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J-GLOBAL ID:201002279282708741   整理番号:10A0964200

誘導多能性幹細胞に残るエピジェネティックな記憶

Epigenetic memory in induced pluripotent stem cells
著者 (28件):
資料名:
巻: 467  号: 7313  ページ: 285-290  発行年: 2010年09月16日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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体細胞核移植および転写因子による再プログラム化は,成体細胞を胚期の状態に戻し,すべての組織を生成できる多能性幹細胞を生み出す。この2種類の再プログラム化法は,遺伝子発現に影響を与えるエピジェネティックなDNA修飾の1つであるゲノムのメチル化を,異なる機序と動態によって初期化するため,その結果生じる多能性幹細胞は異なる特性をもつのではないかと考えられる。今回我々は,成体マウス組織を転写因子により再プログラム化して得られた継代初期の誘導多能性幹細胞(iPSC)が,由来する体細胞組織に特徴的なDNAメチル化の痕跡を残しており,ドナー細胞に類縁の細胞系列に沿って分化する傾向を示し,それ以外の細胞運命の選択肢が狭められることを見いだした。このようなドナー組織の「エピジェネティックな記憶」は,分化および繰り返し再プログラム化すること,またはiPSCをクロマチン修飾剤で処理することにより初期化できる可能性がある。これとは対照的に,核移植によって得られた多能性幹細胞の分化およびメチル化は,iPSCに比べて通常の胚性幹細胞に近かった。今回のデータは,転写因子を用いる再プログラム化よりも核移植のほうが,多能性の基底状態を確立しやすいことを示している。因子類による再プログラム化では,由来する組織のエピジェネティックな記憶が残ってしまう場合があり,それが,疾患のモデル化や治療に適用するための分化誘導の研究に影響する可能性がある。Copyright Nature Publishing Group 2010
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分類 (2件):
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遺伝子発現  ,  発生と分化 
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