文献

J-GLOBAL ID：201002279943923830   整理番号：10A0674806

亀裂を有する堆積岩の水理・物質移行評価のためのデータ取得・解析(III)

Study on Flow and Mass Transport through Fractured Sedimentary Rocks (III)

著者 (11件)： 下茂道人 (大成建設 技術セ 土木技術研) ,  下茂道人 (日本原子力研究開発機構) ,  熊本創 (大成建設 技術セ 土木技術研) ,  熊本創 (日本原子力研究開発機構) ,  伊藤章 (大成建設) ,  伊藤章 (日本原子力研究開発機構) ,  唐崎健二 (Lawrence Berkeley National Lab.) ,  唐崎健二 (日本原子力研究開発機構) ,  澤田淳 (日本原子力研究開発機構) ,  小田好博 (日本原子力研究開発機構) ,  佐藤久 (日本原子力研究開発機構)
資料名： 日本原子力研究開発機構JAEA-Research
ページ： 79P  発行年： 2010年03月 
JST資料番号： G0711B  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 高レベル放射性廃棄物の地層処分システムの評価にあたっては,天然バリアを構成する岩盤中における水理・物質移行特性を適切に評価することが重要である。従来の研究では,堆積岩における物質移行現象に関しては,粒子間間隙を主な移行経路として考えてきた。しかし,亀裂が発達した堆積岩においては,亀裂が粒子間間隙よりも卓越した水みちを形成する可能性がある。本研究では,亀裂が発達した堆積岩中の物質移行現象を把握することを目的に,(1)亀裂を有する堆積岩の水理・物質移行データを室内試験により拡充するとともに,(2)今後,より大きなスケールを対象とした試験を実施する際の試料採取方法およびトレーサー試験方法の検討を行った。また,(3)堆積岩が分布する広域的なスケールでの地下水流動場を評価する手法開発の一環として,水理地質構造モデルの構築に有効なパラメータをリストアップするとともに,モデルの不確実性を把握,低減するための方法論を体系的に整理して取りまとめた。室内試験では,原子力機構が北海道幌延町において実施している幌延深地層研究計画に伴うパイロットボーリングで得られた稚内層の岩石コア試料を整形し,人工の平行平板亀裂を有する試料を作成して,これを対象とした透水試験ならびに非収着性トレーサー試験を実施した。試験により得られた実効拡散係数は,既往の稚内層を対象とした試験結果の平均的な値であり,分散長も移行距離の1/10倍という従来から指摘されている関係と同様の傾向が示された。試料採取方法,トレーサー試験方法の検討では,ブロック状試料の採取に適用可能な既往の技術として,ワイヤーソー切断技術に着目し,これを応用した採取方法の提案や,採取に当たって留意すべき点について取りまとめた。また,試料採取前に実施する原位置試験方法や試料採取後の室内トレーサー試験方法について,既往の試験方法を適用した場合に解決すべき課題について取りまとめた。堆積岩が分布する広域的なスケールでの地下水流動場の評価検討については,ボーリング孔沿いの温度分布や塩分濃度分布データなど,水圧データ以外のデータを用いて,水理地質構造モデルや境界条件などを推定する方法について,これまでの既存の研究で実施された検討内容を整理するとともに,これらのデータの有効性について取りまとめた。(著者抄録)

シソーラス用語： *地中処分 ,  高レベル廃棄物 ,  堆積岩 ,  亀裂 ,  *物質移動 ,  試料採取 ,  トレーサ法 ,  地下水流動 ,  透水試験 ,  拡散係数 ,  データ解析
準シソーラス用語： *地層処分 ,  天然バリア ,  実効拡散係数 ,  水理地質構造 ,  データ取得

分類 (1件)： 放射性廃棄物  (MB05000Y)

タイトルに関連する用語 (8件)： 亀裂 ,  堆積岩 ,  水 ,  物質 ,  移行 ,  評価 ,  データ取得 ,  解析