抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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景観美を明らかにし,脳の情報処理プロセスを研究する認知科学的にみた地域の景観づくりの意義を考察した。動物は,視野の中に襲ってくる外敵がいないと安全と感じて視覚的な快感を知覚するといわれる。動物的に安全を確認しやすい眺めの対象の性質を,ヒトでは景観の美と称する。ヒトの脳は住まう環境と深く関わっており,環境が脳をつくり,脳が環境をつくる循環の関係にある。環境と脳は不可分の関係にあり,身体構造や環境によって景観美は支配されていると考えられる。そこから,景観美に現れる環境の特徴は,文化的特徴(地域性),宗教や文化的表象現象(集団表象性),習慣性,という3要素に集約される。地域の景観づくりには,地域の誇り,地域に住む快適性,が必要であり,それには地域の美が不可欠である。景観美は脳で判断されるので,地域に根ざした美を目指せば自ずと地域の個性が現れる。