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J-GLOBAL ID:201002280322652491   整理番号:10A0103175

化学情報を利用した害虫防除法の開発

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資料名:
号: 137  ページ: 1-6  発行年: 2010年01月15日 
JST資料番号: L2405A  ISSN: 1345-5958  CODEN: BTEEEC  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 文献レビュー  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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アブラナ科植物がコナガ幼虫の食害を受けると,そのスペシャリスト天敵であるコナガサムライコマユバチを誘引する匂いブレンドの生産を始める。このハチはキズを受けた株や,モンシロチョウ幼虫の食害を受けた株には誘引されにくいから,コナガとこの寄生蜂との関係は非常に特異的である。この現象を利用した害虫防除法を考案した。先ず人工的に植物が産生する天敵誘引剤で天敵を誘引し,天敵の密度を高め,誘引した天敵の活動を維持するために餌(蜂蜜)を設置する。この害虫防除法を,2006年5月から10月にかけて,京都府美山町でハウス栽培のミズナを加害するコナガ防除に試みたところ,コナガの密度が半減した。同じ植物種でも天敵誘引物質の産生量は,品種で大きく異なるようで,インゲンを食害するハダニとこの天敵であるチリカブリダニの間で天敵誘引性に品種差が認められている。植物が食害を受けた際に天敵誘引剤を産生する役割を担っているのはジャスモン酸で,これはリノレン酸を前駆体としてフィトオキシリピン系路で合成される。ジャスモン酸あるいはリノレン酸を植物に噴霧して,天敵の誘引性を高めることが,実験で確かめられており,副次的に害虫の産卵率低下が認められた。被害植物が放出する天敵誘引成分の合成酵素を,作物に遺伝子組み換え技術で作らせる試みが始まっている。トウモロコシに(E)-β-farnesenceを主成分とする複数の揮発性テルペンを合成する遺伝子を導入し,ヤガ科幼虫の寄生蜂をより多く誘引するのに成功している。プッシュプル戦略,トウモロコシ畑の畝間に,害虫が忌避し,天敵を誘引する植物を植え,畑の周囲に害虫を誘引する植物を植えて,害虫を減らし,天敵を増やすのに成功している。
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生物的防除 
引用文献 (15件):
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