抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本林業の動態について理解を深める目的で,国産針葉樹製材用素材市場と林業労働力市場の2市場の需給関数からなる同時方程式体系を推定した,素材や立木市場の需給モデルにはいくつかの先行研究があり,今回得られた結果もそれらに類するものであったが,林業労働力市場の需給モデルを推定した研究はこれまでになかった。推定には1971~2004年の全国年次時系列データを使用した。推定結果からは,この30年ほどの間,日本林業が一方で素材市場における需要の減退,もう一方で林業労働力市場における供給の減退に直面し,そのために素材と林業労働力両方の需給量が減少し,林業部門自体が縮小してきたことが観察された,また,2市場の同時方程式体系を得たことで,外生変数が両市場にまたがって及ぼす影響を捉えることが可能となった,農村賃金の上昇が林業労働力市場において労働力供給を減退させるとともに,それによる林業賃金の上昇を通じて素材市場においても素材供給を減退させることなどが捉えられた。(著者抄録)