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J-GLOBAL ID:201002282896518893   整理番号:10A0162935

Hsp90はトランスポゾンの変異原作用の抑制によって表現型の変動を防ぐ

Hsp90 prevents phenotypic variation by suppressing the mutagenic activity of transposons
著者 (8件):
資料名:
巻: 463  号: 7281  ページ: 662-665  発行年: 2010年02月04日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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キャナリゼーション(発生進行の道づけ)という概念は,遺伝的あるいは環境的な撹乱があっても,緩衝機構が存在するために発生過程が抵抗性を示し,表現型の変異性が小さく抑えられることをいう。強い撹乱作用があって緩衝機構に打ち勝つと,表現型に遺伝しうる変化が生じ,遺伝的同化過程によって,この変化した表現型自体のキャナリゼーションが起こることがある。この概念がもつ重要な意味の1つは,緩衝機構が遺伝的に制御されると考える点にある。複数の細胞過程や発生経路にかかわるタンパク質であるHsp90についての最近の研究で,これがキャナリゼーションと遺伝的同化の分子機構の1つである可能性が示されている。ハエでも植物でも,Hsp90をコードする遺伝子の変異によって表現型にさまざまな異常が生じるが,これは,隠れていた遺伝的変動性に対して種々の発生経路の感受性が上昇するためと解釈されている。つまり,Hsp90シャペロン装置は,進化上よく保存されている表現型変動緩衝機構の1つである可能性があり,表現型変動は自然選択のための遺伝的基盤となる。今回我々は,キャナリゼーションの基盤としてこれまで考えられている具体的な仕組みについて,もう1つの,おそらくはこれまでの解釈の代わりとなる説明を考えた。ショウジョウバエ(Drosophila)では,Hsp90の機能変化がPiwi結合RNA(piRNA;生殖系列特異的な低分子RNAの一種)のサイレンシング機構に影響を及ぼし,トランスポゾンの活性化と形態変異体の誘発に結びつくことがわかった。このことは,Hsp90の変異が,トランスポゾンを介した「標準的な」変異誘発により新しい表現型変動を引き起こす可能性を示している。Copyright Nature Publishing Group 2010
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