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J-GLOBAL ID:201002283275851978   整理番号:10A0256863

イネにおけるRaf様MAPKKK遺伝子DSM1は活性酸素種を除去することで乾燥耐性を誘導する

A Raf-Like MAPKKK Gene DSM1 Mediates Drought Resistance through Reactive Oxygen Species Scavenging in Rice
著者 (4件):
資料名:
巻: 152  号:ページ: 876-890  発行年: 2010年02月 
JST資料番号: C0606A  ISSN: 0032-0889  CODEN: PLPHA  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: アメリカ合衆国 (USA)  言語: 英語 (EN)
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体細胞分裂活性化タンパクキナーゼ(MAPK)カスケードは植物の発生とストレス応答における様々なシグナル伝達経路で見いだされてきた。本研究では,イネ(Oryza sativa)のMAPK kinase kinase(MAPKKK)遺伝子の変異体として乾燥高感受性突然変異体(drought-hypersensitive mutant1 [dsm1])が同定され,解析が行われた。dsm1突然変異体2系統は,芽生えと稲穂の発生期において乾燥ストレスに対しする感受性が野生型よりも高く, これと一致して乾燥ストレス下ではdsm1変異体が水分を失う速さは野生型よりも速いことが示された。RNAiによるDMS1のノックダウン株も同様に乾燥ストレスへの高い感受性を示した。遺伝子配列から予想されるDSM1タンパク質は植物のRaf-like MAPKKK kinaseのB3サブグループに属し,核に局在することが示された。real-time PCR解析により,DSM1遺伝子の発現は,塩ストレス,乾燥ストレス,アブシシン酸ストレスにより誘導され,低温ストレスでは誘導されないこと明らかとなった。マイクロアレイ解析により,2つのペルオキシダーゼ(POX)遺伝子(POX22.3とPOX8.1)の発現が野生株と比べて急激に抑制されることが示されたことから,DSM1が活性酸素種(ROS)シグナル伝達に関与する可能性が示唆されたペルオキシダーゼ活性,電解質の漏れ,クロロフィル含量,3’3-ジアミノベンジン染色パターンを調べたところ,dsm1変異体ではPOX活性の低下がROSによる傷害を増加させ酸化的ストレス感受性を高めていることが明らかにされた。DSM1を過剰発現させるとイネの芽生えにおける脱水ストレス耐性が高められた。本研究から,DSM1はROS除去を介して働く初期シグナル伝達因子である新規のMAPKKKであることが明らかとなり,イネにおける乾燥ストレス耐性獲得のメカニズム解明に重要な知見となった。
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分類 (2件):
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JSTが定めた文献の分類名称とコードです
酵素生理  ,  植物の生化学 

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