抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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着用した衣類には体からの汚れが付き,その量は1日でタンバク質が2g/kg一衣類,脂肪酸が0.lg/kg一衣類,が例示されている。洗濯とは衣類中のこれら汚れ成分を水中に溶かす「物質移動現象」である。一般に物質移動現象は界面に接した厚さδの境膜とそれを介した濃度差すなわち濃度推進力でモデル化される。ここではお洗濯の物質移動を汚れ成分が「フィルム」状に衣類表面にあり,それが水側の境膜を通して溶解する過程と考えてみる。このとき物質移動の濃度推進力は衣類表面に接した水境膜を介した汚れ成分の濃度差である。化学工学的には汚れ成分に接した水中では「溶解平衡濃度」になっていると仮定する。臨界ミセル濃度までは油の水中への溶解度は界面活性剤濃度にほぼ比例し,界面活性剤の濃度と同等から2倍程度が油の飽和溶解度である。衣類に接した水中では汚れ成分が飽和溶解度にあり,境膜を介した濃度差を推進力として境膜中を汚れ成分が拡散すると考える。この境膜モデルによれば,洗濯における撹拌の効果,すすぎの必要性,洗濯におよぼす温度の効果などが容易に説明できる。