抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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フルホイスラー合金は,ハーフメタルとなりスピン分極が100%であるため,巨大磁気抵抗効果素子への応用が期待されている。フルホイスラー合金であるCo
2MnSi(CMS)の層間にCr層を挟んで構成した多重層における層間交換結合については,Wangらによって研究がなされており,Cr層の厚さによらず交換結合は90°結合が支配的であると報告されている。この研究ではバンド計算の第一原理を用い,CMS/Cr/CMS接合の磁気配列を計算することにより,その磁気構造を詳細に調べた。この計算によって,CMS/Cr/CMSの多層においては,CoとCrの磁気モーメントは互いに平行であり,MnとCrの磁気モーメントは互いに反平行であるとの結果を得た。この計算結果をFe/Cr/Feの多層についての計算結果と比較し,これらの多層にみられる複二次結合におけるCo,Mn,およびCr原子について計算された磁気構造の重要性を論じた。