抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
マイクロ波帯の高周波集積回路(Radio Frequency Integrated Circuit:RFIC)は従来,高周波特性にすぐれたGaAs(Gallium Arsenide)を用いて構成されてきたが,プロセスの微細化によるトランジスタやFET(Field Effect Transistor)など能動素子の動作周波数の向上によって,Si(Silicon)デバイスが用いられるようになっている。Si RFICは増幅器や周波数変換器などを回路ごとにIC化した従来のGaAs MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)に比べると,RF回路だけでなくデジタル回路も含めて同一IC上に構成できるので,高い集積度を容易に実現でき,量産時のコストが小さく,定電流源を用いたバイアス回路によって,周囲の温度変化に対する無調整化が可能といった特長がある。一方でSi RFIC上の伝送線路やインダクタ,キャパシタなどの受動素子は損失が大きく,能動素子の耐電力も小さいことから,回路に工夫を要する場合もある。また,Siデバイスでも,Siのみでトランジスタを構成するほかに,Siに少量のゲルマニウムを添加してトランジスタの動作周波数を向上させたSiGe(Silicon Germanium)や,メモリやマイクロプロセッサを構成するFETと同一の構造を有し,低コストで製造できるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化膜半導体)FETなど,複数のプロセスがあり,SiやSiGeプロセスによるトランジスタとCMOS FETでは回路構成に違いが生じる。本稿では,SiGeデバイスを中心に,三菱電機におけるSi RFICの開発例について述べる。(著者抄録)